だいぶ時間が経ってしまいましたが、金沢21世紀美術館(円い美術館だから愛称まるびぃ)でオープニング以来ひさびさに開催された「かえっこバザール」の報告をします。この画像は初日朝の、子どもとおとなのかえっこ隊(スタッフ)のミーティング風景です。かえっこシステムの考案者である美術家の藤浩志さんが、壊れたおもちゃのパーツからリメイクした「鳥シリーズ」の作品をみんなで見上げています。実は翌日の2006年3月25日(日)朝9時41分に能登半島地震が発生しました。 この画像より少し前でしたから、おとなのコア・スタッフのミーティングが始まったところです。信じられないくらい長く続く揺れの中で、みんな這いつくばって藤さんの鳥が音もなく揺れ続けているるのをただ見上げていました。ようやく揺れが収まり、美術館職員が隣の市役所に金沢市内の被害状況を聞き合わせている頃、子ども達が次々に到着しました。中には子ども部屋がめちゃくちゃになり、棚から食器が雪崩れ落ちるのを見てパニックになった子もいました。でも一日中かえっこバザールの喧騒の中で過ごしたおかげで「恐怖心を忘れることができたようだ」とお母さんから感謝されました。かえっこにはそんな力もあるのですね。